デザイナー対料理人、深夜のプロ対決
2007年11月7日 水曜日

24時に携帯が鳴って、料理人の嶋田岳寿が今から来るという。代々木上原のフレンチで修行をしながら、出張料理のビジネスを始めようとしている男で、初めて会ったときから波長が妙に合う。お互いにくそマジメだからかもしれない。
J-WaveやFM横浜のラジオ番組の制作をやったり、アフリカに住んでいた経験がある彼は、料理に目覚めて以来、命を削って料理の修行に励む日々を過ごしているので、ちょっとハラハラする。
見ていられなくて、その新ビジネスのために、プロモ素材やウェブサイトを作ってあげているところ。この夜もワイングラスに注いだビールを飲みながら、4時まで自然とその話になった。デザインはお手の物だから「おれにまかせておけ」という具合だが、それよりもレストランが家に来るという日本ではあまり一般的でない高級サービスをどう売り込むかという挑戦にデザイナー魂が燃えて、プロの男同士の熱い討論になるのだ。
違う分野のプロ同士で飲むと、それぞれの世界の生々しい話が聞けて刺激になる。酒も入れば、これ以上の幸せはないという時間だ。
阿部譲之 あべよしゆき。木工芸とプロダクトデザインを経て、NYで石岡瑛子に師事。東京を拠点に活動するデザイナー、ジャーナリスト