「プロの道具」カテゴリーのエントリー

やっとスタートラインに立ったiPhone 〜 電波&バッテリー問題が一夜で消える

2008年9月13日 Saturday

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《2008年10月12日追記:この記事で紹介している外付け電池「Eneloop Mobile Booster」は、iPhoneを使用しながらだと電流供給が足りず充電が途中で止まる。だましだまし様子を見ている状態》

iPhoneの日本での発売から2ヵ月。前述したすぐ死ぬバッテリーと最悪の電波状態だが、アップルからリリースされたソフトウェアアップデートでまとめて瞬時に解決し、やっとiPhoneの魅力を享受できる環境が整った。

まず、電話機としての存在意義が問われる電波状態の悪さだが、iPhone OS 2.1ソフトウェアアップデートで完全に解決。昨日までは自宅の窓際でも5本中2〜3本電波が立てば良い方だったが、いまでは4〜5本に。ほとんど魔法としか思えない。ソフトウェア1つで、製品の性能が劇的に変わるというエンジニアリングには、毎度驚かされる。

アップデートによりバッテリーの持ちも良くなったらしいのでありがたいが、それとは別に外付け電池も1ヵ月ほど前に導入して、バッテリーの問題もダブル解決。性能の良いリチウムイオン充電池として売れまくっている三洋電機製「eneloop」シリーズのeneloop mobile boosterを導入。持ち運びやすい小型モデルを買ったが、これでも2500mAhの容量でiPhoneを2度フル充電できるみたいだ。パソコンのUSBポートにつなぐかわりに、この充電池のUSBポートにiPhoneをつないで充電。iPhone専用の外付け充電池も発売されているが、別に専用モデルを買う必要は無い。いや、むしろ専用バッテリーはどれもダサいデザインでとても毎日持ち歩きにはならない。eneloopがお薦めです。

自身もiPhoneユーザーであるというソフトバンクの孫正義さんは、企業向けのiPhone説明会で「iPhoneを使い始めて最初の2週間くらいは、いままでのケータイと使い勝手が違うため頭にくるかもしれない」と語ったらしいが、激怒していた日本のiPhoneユーザーも平静を取り戻し、私のようにそろそろ生活に自然に溶け込んできたころではないだろうか。

最初から問題をすべて解決してから発売しろという考えもあるとは思うが、きちんとユーザーの声に耳を傾けたアップルには拍手を送りたい。

iPhoneを買うかどうか迷っていたみなさま、買い時は今かもしれませんぜ。

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iPhoneの「使いやすさ」以前。お粗末な電波状態と、交換「不能」式バッテリー

2008年7月19日 Saturday

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インターフェースや使いやすさは素晴らしいiPhoneだが、1週間ほど使った今、デザイン以前の2つの超基本的なことで、毎日の生活に余計な心配事が増えてしまった。

iPhoneのデザインのメリットを考え、細かい不満は工夫して解決するか眼をつぶった。しかしながら、下記の2点は携帯として最低限満たしているべきことなので、一筆書かせていただく。

■ 電波が弱い

日本の携帯では気にもしていなかったことだが、iPhoneは電波の状態がかなり悪い。

ボディの裏が全面プラスティックになって電波状態は良いだろうと期待していたが、auでは全く問題がなかったコンクリート壁の自宅では、切れる寸前の電波1〜2本(iPhoneは5段階表示)。 中野の繁華街の大通りを歩いているときには、なんと、話している途中で通話が突然切れた。地下の飲み屋ならともかく、普段の生活で電波状態をこんなに気にしたことはかつて無い。

ネットで調べたところ、アメリカでもiPhone 3Gの弱い電波状態に不満を訴える人が多いようだ。他の携帯でバリバリ電波が入るマンハッタンでもiPhoneだと数段弱いシグナルしか受信できないのだそうである。東京でも、屋外を歩いているときは問題無いのだが、レストランや店に一歩入るとあっという間に弱くなる。いきつけのレストラン(1階建て)は圏外になってしまった。Softbankの電波状態も関係あると思うが、iPhoneはSoftbankでしか使えないわけだからキャリアは選択の余地無し。アメリカの場合は3Gをオフにして、遅いが安定した2Gモードでも使えるが、試してみたところ日本では3Gを切ると電波が全く入らない。

固定電話を持っていないため、仕事の打ち合わせや電話インタビューはすべて携帯を使っている。この1週間で「声が聞き取れない」と言われることが多々あり、気を遣って取材している相手の場合にヒヤヒヤである。

ちなみに2年の縛りのある契約を途中解除した場合、「実質」3.5万円のiPhone 16GBは、突如、8万円のお支払いに化ける。iPhoneはネット端末として使って、メインの携帯は普通の機種という手もあるが、そもそもiPodと携帯を1台にまとめてしまえることに魅力を感じていたので、2台持ち歩くのは抵抗がある。毎月のチャージは2台にしてもあまり変わりないが…。

iPhoneのファームウェア・アップデートで、ある程度改善されることを期待したい。使い勝手がどうのこうのはともかく、まさか最新機種で電波の状態という根本的な問題があるとは想像すらしていなかった。

■ バッテリー交換ができない

こんなにバッテリー残量でドキドキさせてくれる機械は久しぶりだ。

ネットに常時高速接続しているので、バッテリーの減りが早いのは仕方ないことだと納得している。だが、バッテリーが交換できない構造になっているのはどういうことだ?

ここ1週間の経験では、電話・ネットとそこそこ使っただけで、毎日夕方までにバッテリーがゼロになってしまう勢いなので、かならず途中で充電。遠出をするときには、ネットへの接続は控えないといけないだろうと思う。

いつでもどこでも必要なときにネットに繋がるのが売りのiPhoneだと言うのに、バッテリーにビクビクして使用を控えるなんて、せつないものがある。スマートフォンの中ではバッテリーの持ちは悪い方ではないらしいから問題はバッテリーの持ちではない。交換できるようになってさえいれば、予備のバッテリーを持ち歩けば良いだけの話だったはずだ。なぜプロダクトデザイナーは交換式を選ばなかったのか?見た目を優先したってわけか?もしもそうならば、アップルがやりそうな決断だ。

すでに各社が発売を予定している醜い外付けバッテリーの世話になるしかあるまい。

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▼解決策として参考になった記事(iPhoneAtlas・英文)

iPhone 3Gの電波状態に不満続出

iPhone 3Gのバッテリーがすぐお亡くなりに?こちらをお試しあれ

▼追記(2008年8月16日)

米・Business Week誌オンライン版が、アップルがiPhoneの電波状態をリコールではなく、ソフトウェアアップデートで改善する見込みと報道

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追記:2008年9月13日

iPhone OS 2.1アップデートで電波とバッテリーの問題が解決。くわしくはこちらのエントリーを参照のこと

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仕事机を港区・白金台に移動

2008年7月13日 Sunday

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ずっと自宅兼仕事場での毎日だったのだが、知り合いからお誘いを受け、ITベンチャーの一角に机を置かせて頂くことになった。オフィスシェア。

そもそも、人間の頭はずっと同じところで一日を過ごすようにはデザインされていないのではないかと最近気付いた。

一時期、テレコミュート(自宅勤務)が流行ったことがあったが、最近はあまり聞かなくなった。このところアメリカでは、巨大なオフィスをフリーランスのプロ達が共有するブームが起きているらしいが、それも納得できる。

やっぱり沢山の人がまわりにいるのが、幸せ。

作業系の仕事はこちらに来てやることが多くなりそうだ。緑溢れる目黒庭園美術館が目の前で気持ち良い。最寄り駅は山手線・JR目黒駅。

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インタビュー取材の「テープ起こし」という作業

2008年7月13日 Sunday

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今月末に発売の『デザインノート』誌・第20号で取材をさせて頂いた、佐藤可士和さんのインタビュー原稿。これを元に記事本文を書き上げた。

インタビューは、レコーダー1台だけだと録音がバグったときに取り返しがつかなくなるので2台同時録音。 テープの交換なしで延々と録音のできるICレコーダーを、現場到着直後から帰るときまで回しっぱなしにする。

電子式のレコーダーは何かの弾みでいっぺんに全データが消える可能性があるので、特に注意が必要だ。ライターを始めた頃には、MDレコーダーで録音した長いインタビューが、誤動作で全部消えてしまい唖然とした。その時は、インタビューに応じて下さった本人にもう一度話してくれとも言えず、記憶を総動員して記事を書くという離れ業をやった。以来、シビアなインタビューでは絶対2台。 同じ機械的な問題が起きないように、機種もわざと少し違うものにしてある。

インタビューを文章にする「テープ起こし」作業は、会話のスピードにもよるが、録音オリジナルの3〜4倍の時間がかかる。インタビューは長ければ使える話も増えるものの、後で書き起こす手間が増えるのでバランスが難しい。テレビの収録ではおさえで余分に録画することを「長まわし」と言うらしいが、ビデオも調子にのって無駄に長く撮影すると編集作業が悪夢になるらしい。

テープ起こしは別人に頼むこともできるが、書き起こしながら記事本文の構想を練ることができるので、ライター本人がやるのが理想的とも言える。だいたい予算の関係で外注は無理だが…。

上の原稿は、1時間半のインタビューを書き起こしたもの。

ご本人の言葉をカギ括弧で引用すると説得力ある部分や、ネタとしておもしろい部分に赤鉛筆で線をひっぱり、どの部分を記事に使うか決めていく。どんな記事・取材でもそうだが、上の写真を見ておわかりのように、実際に掲載されるのは取材した中のごく一部だけなので、ライターは全文を読めるという特権を持っている。

使えるテキスト素材を整理できたら、次は、記事に組み上げる作業が始まる。文章の論理的な流れと、文字数の調整、段組の切り替わる位置を考えながら少しづつ書き始める。この「知的パズル」遊びは、一番苦しくも楽しい時間である。

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最近買っている唯一のデザイン誌(の編集長に会う)

2008年3月28日 Friday

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まともなデザイナーほど、あまりデザイン雑誌は読まないものなんです。

建築家フランク・ゲーリーは『建築家達の20代』という本の中で、こんなふうに話している。

「若い頃は事務所に送られてくる雑誌を全部キャンセルして、そういった専門誌を絶対見ないようにしていた」

同じような資料を見ているプロは、結局のところ同じようなものを作ってしまうということもある。業界誌の呪縛は絶対に存在する。くわえて、一流の仕事人は、そもそも他人の仕事を気にかける必然性が無いのかもしれない。

かく言う自分は、ここ最近デザインの為に買う雑誌というと、女性向けファッション誌が多い。そこはブランディングとデザインの最前線。一流ブランドの広告レイアウトや色使い、タイポグラフィーなど、シンプルであるがゆえのストレートな伝達力。写っているモデル達のように贅肉をそぎ落とし、恐ろしい額のカネで磨き上げられたビジュアルは、単純であるがゆえに記憶に残る。

そんな中、 ここ数年で唯一買っているデザイン雑誌というのもある。

『デザインノート』。デザインの舞台裏の焦点を当てるというメイキング誌。やっぱりどんな業界でも、舞台裏の方が100倍面白いのですよ。プロの仕事ぶりは見ているだけでエンターテイメントだと思う。

メイキング特典映像だけ観たくてDVDを買うこともある自分としては、姉妹誌『建築ノート』や『Webデザインノート』が出たときも嬉しくなった。今年になって『フォトグラフノート』まで出版され、写真集「Tokyo Nobody」のカメラマン・中野正貴さんの撮影メイキングが載っているのを眼にした瞬間、無条件即買い。

そんな折、しばしご無沙汰の物書き業を再開したいという欲望がメラメラと燃えだしていた。ふと巻末を見ると「外部スタッフ募集」とあり、編集長直通のメールアドレスがあるではないか。

その翌週、NYの頃に書いた記事サンプルを持って本郷の誠文堂新光社を訪ねた。編集長の三嶋さんは、広告代理店出身で、デザインノートの前は、ペット誌を8年担当していたという。穏やかな口調の彼から裏話をたくさん聞かせて頂いた。同誌は、ジュンク堂書店のランキングの常連だそうで、絶好調そのものの様子。そのせいで腕の立つスタッフが慢性的に不足しているそうで、近くお仕事をすることになりそうな気配。楽しみである。

なにしろ雑誌も、舞台裏の方が面白いのを、私は知っているものでしてね…。

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世界共通、締切直前の大騒動

2008年2月22日 Friday

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フェデックスのお兄さんが現れるのを待つコンピュータ機材の山。10月のプロジェクトで使ったものが極寒のカナダから戻ってきた。今度は一路、暖かいフロリダに向かう。

一式を送り出して打ち上げ!…となるはずだったのだが、国外に発注したCGアニメーションが間に合わず、データを持って日曜日にオーランドに飛ぶことになってしまった。ビデオ編集自体もまだ終わりが見えないという典型的なドタバタ。

本当は今朝のフライトで帰国するはずだったけれども、直接オーランドからデトロイト経由で日本に戻ることに。変更一切不可の航空券だったため、生まれて初めてチケットの一部を捨てて買い直すという、ある意味ゴージャスな気分。

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鋭意制作中

2008年2月18日 Monday

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プロの道具「カメラ」

2008年1月26日 Saturday

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人様がどんな道具を使っているのかは、いつも私自身が気になる人なので、こちらの手の内を明かしておきたい。これが、現在常用している写真とビデオのカメラ。

デザイン仕事の一環として撮影をすることが多いが、映像の専門家でなくても、撮影技術をカバーしてくれる高性能の機材が簡単に手に入るのはありがたいことだ。フィルム時代では私に手は出せなかった分野だろう。

以下は、デザイン系のプロが自分で撮影も行ってしまう場合のチョイスとして参考にして頂きたい。デジタル機材の場合は、撮った後の処理が重要なので、いずれ使っているソフトもご紹介する。照明機材もまたそのうち。

リコー・GR Digital コンパクトデジタルカメラ【中央】

この中で使う頻度が最も高く、普段持ち歩いているスナップショット用カメラ。街で見かけたデザインアイディアのメモから、最近600枚を撮り貯めている足下の写真まで、なんでも撮る。デザイナーをはじめとするクリエイティブ系のプロに飛ぶように売れたデジカメの初代機で、最近GR Digital IIが発売されたが、まだ現役である。このブログの写真のほとんどこれで撮っている。12月のNYの結婚式でも、日本と関わりのあるクリエイティブ系アメリカ人が全員これを持っていたことから、人気度が知れる。ソニーデザインセンターの旦那までこれでしたからね。アメリカでは売っていないらしいのだ。28mm広角レンズでズーム無しなのに、同じような一般向けの2倍の値段。デジカメの機能がどれも似たり寄ったりになったいま、もっとも大切なのは「撮りたくなる」カメラだと思う。最高のカメラを持っていたってシャッターを押してなんぼのものですからね。GR Digitalは、撮るモチベーションの上がるカメラ。撮った写真が全部綺麗に見えるのは、性能の良いレンズのせいか、気のせいか。NYの美大時代にコダックが初めて出した一般向けの30メガピクセルのデジカメから始まり、かなりの台数のコンパクトデジカメを使ってきたが、GRは一番長く使っているカメラの記録を更新し続けている。

ニコン・D200 一眼レフデジタルカメラ【右】

ロケ・スタジオともに、スチル写真はすべてこのカメラで撮っている。 縦位置グリップを兼ねるWiFiユニットをボディー下に追加装着しており、ネットにつながっているFTPサーバーへなら、世界中どこからでもカメラから直接アップロードが可能。最近のスポーツイベントでは、カメラマンがシャッターを押した端から編集部の画面に写真が表示されるという驚異的なワークフローになっているらしい。ワイヤレスでパソコンの画面に次々に写真が現れるのを眼にすると、このWiFi仕様のカメラには自称ハイテクマニアでも想像以上に感動する。先日、評価の高いAF-S 18-200mm VRレンズを中古で購入して、その1本でほぼなんでも撮ってしまっているが、想像以上に手ぶれ補正の性能が良くて驚いた。光量が足りないところでも、ISO感度を2段くらい稼いで高感度ノイズを減らせる。1年以上も品薄になっていたのも納得だ。D300が発売されたが、買い換える必然性がないので、D200はもうしばらく現役だ。Adobe RGB・RAW・ISO400以下で撮っていれば、まだまだいける。

キャノン・XH-A1 ハイビジョンビデオカメラ【奥】

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キャノンの業務用HDVビデオカメラ。一番安いモデルだが、一式50万円。その前まではソニーの小型機を使っていたが、私のようにビデオ専門家ではない場合はデザインや使いやすさが重要なので、ソニーの小型業務用機はいまいち質感がダサイことに気づき、キャノンに乗り換える。ただし、本体内蔵のステレオマイクは、操作音を拾ってしまうので、ソニー製ショットガンマイクを中古で1本追加。ちなみに、アマチュア向けのビデオは無条件で軽い方が良いが、仕事で撮る場合はある程度の重さと大きさがないと映像が安定しないので、このサイズは大きすぎず小さすぎずちょうど良い。100万円する親分のXL-H1と中身はほとんど同じなので、映像も抜群。それにしてもビデオ制作会社でもないのに、ハイビジョンで撮ってそのままマックで編集をしてしまえるというのはすごい時代になったものだ。フィルムと似たような1080/24pでも撮ることができるが、フレームレートが低いと、カメラを動かすスピードのコントロールが難しい。私の場合は、このカメラ独自の30F(プログレッシブ・30 fps)を頻繁に使っている。最新のFinal Cut Proは30Fに対応したし、ウェブ用に撮る場合は、最初からプログレッシブで撮るに限る。その道のプロも撮影内容によっては使っているというカメラなので、性能はデザイナーにはもったいないくらいだ。液晶モニターは小さめだが不便を感じたことはなく、かまえたときにちょうど眼の高さにくるのが使いやすくて良い。業務用ビデオカメラは民生用と何が違うかというと、てんですべてが違う。絶対に失敗できない撮影をするための機能が満載。ニコン・ソニーと、キャノンではズームリングの回転方向が逆なのだが、このカメラでは方向を反転させられるので問題無し。そのおかげでニコンのデジタル一眼と、キャノンのビデオを混ぜて撮影しても頭が混乱しない。

▼ 富士フイルム・インスタックスミニ10(チェキポラロイドカメラ【左】

お客さま写真撮影用 のパーティーカメラ。フィルムは50枚パックでまとめ買いして、1枚50円。デジタル時代にポラロイドカメラを使うという「物質感」がたまらない。 ピントが2段階、明るさも3段階にしか切り替えられないという超原始的な仕様は、頭を使わないで撮るので新鮮。失敗写真もアートぽくて味があってよい。

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今週のワタシの頭の中

2008年1月26日 Saturday

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「天才」の育て方 (講談社現代新書)

バイオリニスト・五嶋みどりさんの母上の著作。五嶋みどりさんがどういう環境に育ったのかも興味深いのだが、ぱらぱらとページをめくっただけでも歯にものを着せぬ率直な意見が眼に飛び込んできて、7秒で購入決定。すごいひとはこれくらいキチガイでいいんです。

決定力を鍛える 〜 チェス世界王者に学ぶ生き方の秘訣

この本は最近読んだ中ではだんとつ話の密度がすごい。IBMのスーパーコンピュータ「ディープブルー」と対決したことで有名なチェス元世界チャンプ、ガルリ・カスパロフによる「決断力」を解き明かす書。将棋やチェスの天才的名人の思考は、神がかった直感的な決断の連続で成り立っているのだと思っていたが、私の大間違いだった。最近の自己啓発本で「最終到達地点」をイメージし、次にそこに至る道のりを「逆算」して「中間達成目標」をいくつも決めるというのが王道としてあるが、なんと、チェスもまったくそれと同じことをするらしい。つまり、現在の立ち位置から選択しうる無数の道のりの組み合わせを考えているわけではなく、あくまで「現時点と到達予定地点」の間に存在しうる限られた数のチョイスだけを分析しているのだ。到達地点をイメージできていない戦いは、確実に負け戦になるのだという。

人生には対戦相手はいないわけだが、もっと過酷な「自分との戦い」だ。なにかを成し遂げようとしたら、それを自分が達成したシーンをイメージして、いまの自分とのギャップを埋めるにはどうしたらいいか、と考えねばならないのだ。自己啓発本は理論の話に終始することが多いが、彼が数々の試合で犯してきたミスの山と、どうやってその失敗から学び決断力を高めてきたかというリアルなストーリーは説得力抜群である。しかも試合中の思考の様子が生中継のように描かれている。タイトルが示すように、これはチェスの本ではない。

イノベーションの神話

斬新なアイディアの生み出し方、生み出される文化的背景の書。 これから読むが、飛ばし読みしただけで、クリエイティブ系プロには必読と思えてくる。ドン・ノーマン、デビッド・ケリー、リチャード・ソール・ワーマンなど、米国のそうそうたる文化・テクノロジー系プロが冒頭に推薦の言葉を寄せていることからも、重要な本であることは間違いないだろう。オライリーから出ているので、パソコンコーナーに埋もれているのはむごすぎる。

クリエイティブな人は先天的な才能でアイディアが湧き出ていると思っている方は多いでしょうが、それはあなたの妄想であって、ずばりテクニックと努力です。そういった意味で、ここまでの3冊は天才と呼ばれる人々の舞台裏が紹介されていて面白い。

美味しんぼ 100 (ビッグコミックス)

美味しんぼが100巻に達したということで、数年ぶりに漫画本を買う。 最近の美味しんぼは、マンガとしてのストーリー性は薄く、ノンフィクション色が強くなったようだ。実在の食に関わるスペシャリスト達を紹介する実話ばかりになってしまっている。山岡の親子の確執、栗田嬢との微妙な駆け引きなど、昔は織り込まれていた魅力的な人間関係が消え去っている。読者が「食」の話だけ読みたいのだと勘違いしたのだろうか?食文化を紹介する社会的意義は大きいと思うが、マンガという媒体でやる必然性が無い。やるならテレビかグラビア誌でやってくれ。

▼以下3冊は、アメリカのアマゾンより買ったパソコン技術書。「本来はソフトに付属しているべきだったマニュアル」というコンセプトの「Missing Manual」シリーズ。アメリカでは定番で、私もいつもお世話になる。Mac OS X Lepardと、CSSのスキルをリフレッシュするために購入。

CSS: The Missing Manual (Missing Manual)

Dreamweaver CS3: The Missing Manual (Missing Manual)

Mac OS X Leopard Edition: The Missing Manual (Missing Manual)

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ご注意ください「正しく使用しないと人類滅亡します」

2008年1月14日 Monday

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人間の慣れというのは恐ろしいもので、買った品物に「ガンで死ぬぞ」と注意書きがあっても、煙で霞んでよく見えないわけだし、脳はその言葉の意味するところを死なないことには理解しないだろう。

家電を買って最初にすることにしても、電源コードを差し込むことではなく、説明書の最初の10ページをやぶいてリサイクルに出すことと相場が決まっているのだ。

そんな中、読んでおいて良かったと心から思える、親切な注意書きがこれだ。

先日買った、カメラ機材のホコリをはらう圧縮ガス・スプレーの背面。

「ガンで死にますぜ」 くらいなら可愛いものだが、これを使うと「人類滅亡だぜ」と書いてあるわけだ。他の細かい解説など無用。一瞬でユーザーの注目を集める秀逸なコピーライティング。

突然、使用済み核燃料をひきとってしまった地方の村の気持ちが、よくわかるようになりました。

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