「写真と映像」カテゴリーのエントリー

借景は南の島

2008年7月17日 木曜日

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手の届かない高いところに窓がひとつ。

カーテンも無いこのガラス窓を見上げると、空の色のうつろいが眺められる。

この角度から覗くと、快晴の空にヤシの木が顔を出しているのに初めて気付いた。

ヤシと青い空、そして乱れた電線で思い出すのは、石垣島の熱気。

窓の向こうだけは南の国。

ユーモアセンス抜群

2008年7月17日 木曜日

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夏こそ「雪」の写真

2008年7月14日 月曜日

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 フルギャラリー(12点)>>

東京に大雪が降った翌日。広場を子ども達が自転車で走り回った跡が、木炭画のように描かれていた。

自分の足跡が写らないように、シャッターを押しては、前に前に進んだ。

白いかたまり

2008年7月3日 木曜日

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まるで中身も全部つまった陶器のようだった。

目黒庭園美術館のカフェで登場した真っ白の牛乳は、陶器のフチになめらかに形を溶け込ませ、境界が見えない。容器と全く同じ色のなみなみと注がれたミルクは、固体のようだ。

コーヒーはブラックなので一度も触らないで去った。液面が揺れるのを見てない私の頭は、まだ少々混乱気味。

黒に映える大盛りのチューリップ

2008年2月16日 土曜日

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朝7時のブルックリン・ハイツを散歩していて、黒塗りの小さな花屋の前を通りかかる。

色とりどりのチューリップが大盛りに飾られていたのに目に留まり、続いて足が止まった。

開店前で店の奥は真っ暗。その暗闇の黒を背景に、静物画を見ているかのように色鮮やかにくっきりと浮かび上がっていた。さながら絵本に出てくるミステリアスな魔法の花屋という雰囲気。

場所はモンタギュー通りのすぐ側。マンハッタンのすぐ対岸にあるブルックリン・ハイツ地区は、金持ちが多く住む場所で、そういうお客さんが家を飾るために立ち寄るのだろう。花も客の家のインテリアを選ぶというわけだ。

花屋の数でその街の文化度がわかるという説もあるらしいが、花が生活を彩る習慣はアメリカやヨーロッパの方が浸透していると感じる。数日前に、バレンタイン・デーの夜にマンハッタンを歩いていて、男だけの行列をそこら中で見かけたが、その先をたどると全部花屋だった。

それにしても閉店時に通行人の足を止めさせるとはなかなかのセンス。今朝、街が動き始める前のこの瞬間、通りの主役は間違いなく、重たげに頭を傾ける丸々と太ったチューリップ達だった。

眼下にひろがるモノクロ写真

2008年2月14日 木曜日

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雪の降る夕暮れ、ノートマックを2台背負って、クライアントのオフィスに向かう。

長く厚いコートを着込んだ仕事人達が足早に歩いて行く。彼らのマンハッタン・スタイルの黒服に、強く降り始めた雪が積もり目立っていた。

マーケティング担当副社長が現れるのを待ちながら、暗くなり始めた外界をボーッと眺める。目の前のマディソン・スクエア・パークの色彩は、まるで白黒写真でも見ているようだった。

5番街にブロードウェイが斜めに交差する三角形の角地に立つ「フラット・アイアン・ビル」(写真中央右)は、ジョージア・オキーフの旦那、アルフレッド・スティーグリッツの写真でもよく知られていて、このエリアの名前にもなっている建物だ。丸い池のほとりに立つ銅像は、スティーグリッツがあの写真を撮ったときも、きっとあそこに立っていたのだと思う。

ところで、あの写真は白黒だったが、当時のニューヨークにはイエローキャブなど走っていなかっただろうし、カラフルな要素は皆無だろうから、カラーで撮ったとしても白黒写真に見えたのではないだろうか。自分が撮った写真を見てそんなことを感じた。

マンハッタンは変わるところは跡形もなく姿を変えるものの、一方で、アンティーク級の高層ビルが立ち並ぶところだ。 全部新しいようでいて、新旧が折り重なっているのだ。

プロの道具「カメラ」

2008年1月26日 土曜日

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人様がどんな道具を使っているのかは、いつも私自身が気になる人なので、こちらの手の内を明かしておきたい。これが、現在常用している写真とビデオのカメラ。

デザイン仕事の一環として撮影をすることが多いが、映像の専門家でなくても、撮影技術をカバーしてくれる高性能の機材が簡単に手に入るのはありがたいことだ。フィルム時代では私に手は出せなかった分野だろう。

以下は、デザイン系のプロが自分で撮影も行ってしまう場合のチョイスとして参考にして頂きたい。デジタル機材の場合は、撮った後の処理が重要なので、いずれ使っているソフトもご紹介する。照明機材もまたそのうち。

リコー・GR Digital コンパクトデジタルカメラ【中央】

この中で使う頻度が最も高く、普段持ち歩いているスナップショット用カメラ。街で見かけたデザインアイディアのメモから、最近600枚を撮り貯めている足下の写真まで、なんでも撮る。デザイナーをはじめとするクリエイティブ系のプロに飛ぶように売れたデジカメの初代機で、最近GR Digital IIが発売されたが、まだ現役である。このブログの写真のほとんどこれで撮っている。12月のNYの結婚式でも、日本と関わりのあるクリエイティブ系アメリカ人が全員これを持っていたことから、人気度が知れる。ソニーデザインセンターの旦那までこれでしたからね。アメリカでは売っていないらしいのだ。28mm広角レンズでズーム無しなのに、同じような一般向けの2倍の値段。デジカメの機能がどれも似たり寄ったりになったいま、もっとも大切なのは「撮りたくなる」カメラだと思う。最高のカメラを持っていたってシャッターを押してなんぼのものですからね。GR Digitalは、撮るモチベーションの上がるカメラ。撮った写真が全部綺麗に見えるのは、性能の良いレンズのせいか、気のせいか。NYの美大時代にコダックが初めて出した一般向けの30メガピクセルのデジカメから始まり、かなりの台数のコンパクトデジカメを使ってきたが、GRは一番長く使っているカメラの記録を更新し続けている。

ニコン・D200 一眼レフデジタルカメラ【右】

ロケ・スタジオともに、スチル写真はすべてこのカメラで撮っている。 縦位置グリップを兼ねるWiFiユニットをボディー下に追加装着しており、ネットにつながっているFTPサーバーへなら、世界中どこからでもカメラから直接アップロードが可能。最近のスポーツイベントでは、カメラマンがシャッターを押した端から編集部の画面に写真が表示されるという驚異的なワークフローになっているらしい。ワイヤレスでパソコンの画面に次々に写真が現れるのを眼にすると、このWiFi仕様のカメラには自称ハイテクマニアでも想像以上に感動する。先日、評価の高いAF-S 18-200mm VRレンズを中古で購入して、その1本でほぼなんでも撮ってしまっているが、想像以上に手ぶれ補正の性能が良くて驚いた。光量が足りないところでも、ISO感度を2段くらい稼いで高感度ノイズを減らせる。1年以上も品薄になっていたのも納得だ。D300が発売されたが、買い換える必然性がないので、D200はもうしばらく現役だ。Adobe RGB・RAW・ISO400以下で撮っていれば、まだまだいける。

キャノン・XH-A1 ハイビジョンビデオカメラ【奥】

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キャノンの業務用HDVビデオカメラ。一番安いモデルだが、一式50万円。その前まではソニーの小型機を使っていたが、私のようにビデオ専門家ではない場合はデザインや使いやすさが重要なので、ソニーの小型業務用機はいまいち質感がダサイことに気づき、キャノンに乗り換える。ただし、本体内蔵のステレオマイクは、操作音を拾ってしまうので、ソニー製ショットガンマイクを中古で1本追加。ちなみに、アマチュア向けのビデオは無条件で軽い方が良いが、仕事で撮る場合はある程度の重さと大きさがないと映像が安定しないので、このサイズは大きすぎず小さすぎずちょうど良い。100万円する親分のXL-H1と中身はほとんど同じなので、映像も抜群。それにしてもビデオ制作会社でもないのに、ハイビジョンで撮ってそのままマックで編集をしてしまえるというのはすごい時代になったものだ。フィルムと似たような1080/24pでも撮ることができるが、フレームレートが低いと、カメラを動かすスピードのコントロールが難しい。私の場合は、このカメラ独自の30F(プログレッシブ・30 fps)を頻繁に使っている。最新のFinal Cut Proは30Fに対応したし、ウェブ用に撮る場合は、最初からプログレッシブで撮るに限る。その道のプロも撮影内容によっては使っているというカメラなので、性能はデザイナーにはもったいないくらいだ。液晶モニターは小さめだが不便を感じたことはなく、かまえたときにちょうど眼の高さにくるのが使いやすくて良い。業務用ビデオカメラは民生用と何が違うかというと、てんですべてが違う。絶対に失敗できない撮影をするための機能が満載。ニコン・ソニーと、キャノンではズームリングの回転方向が逆なのだが、このカメラでは方向を反転させられるので問題無し。そのおかげでニコンのデジタル一眼と、キャノンのビデオを混ぜて撮影しても頭が混乱しない。

▼ 富士フイルム・インスタックスミニ10(チェキポラロイドカメラ【左】

お客さま写真撮影用 のパーティーカメラ。フィルムは50枚パックでまとめ買いして、1枚50円。デジタル時代にポラロイドカメラを使うという「物質感」がたまらない。 ピントが2段階、明るさも3段階にしか切り替えられないという超原始的な仕様は、頭を使わないで撮るので新鮮。失敗写真もアートぽくて味があってよい。

ある家族の光景・お正月編

2008年1月26日 土曜日

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2008年1月2日、夜9時、実家。

白くよどんだ濁り酒をぐびぐび飲んで真っ赤になっているその酔っぱらいは、1束のメモ帳と鉛筆が転がっているのを見つけた。

似てるとか似てないとか、父似だ、いや母似だよと、よく言われるもので、家系図をわかりやすく絵にしてみた。

普通の記念写真も悪くないが、ひとめ見て、あのときの笑いがよみがえるっていうようなやつは、さらに心温まるというもの。

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実はマイペースな弟がもう1人写っていないのである。

15秒前、最後の輝き

2008年1月14日 月曜日

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標高1,500m、長野県の山奥。

暗いシルエットとなった山の向こうに、太陽が沈んで行くところだった。あわてて手近にあった靴を履いて、カメラを手に外へ出る。

わずかな雪の隆起を太陽の最後の光がかすめ、ほのかにポツリポツリと輝いていた。

このすぐ後、暖かみのある光はすべて消えて、あたりには雪の青白さだけが残る。急に温度が下がったようだ。

あの日まで見えていた景色

2007年12月11日 火曜日

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NY滞在中に撮った411枚の写真の中に、 この1枚がある。

なんの変哲もないダウンダウンのビル街が写っただけのものだから、お蔵入りさせるつもりだった。日曜日に載せたグラウンドゼロとは正反対、ミレニアムヒルトンホテルの東側のエレベーターホールから撮ったものだ。

ただ、どうもどこかで見たことのあるような光景だと思い、眼をとめた。少しのあいだ考えて、わかった。

10年前に登った時に見た、ワールドトレードセンタービルからの眺望と酷似。

視点の高さは遠く及ばないが、このホテルとは道を挟んだだけのほぼ同じ場所にあったわけだから、眼に入る建物はほとんど同じなわけだ。

その日は、雲一つない快晴だった。イーストリーバーにかかるブルックリンブリッジと、マンハッタンブリッジは、いまと同じように、あのときもそこにあった。

真っ青な雪化粧のグラウンドゼロ

2007年12月9日 日曜日

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新婚カップルのホテルからの景色がスゴイことになっているというので、部屋を訪ねた。

雪が降った後の日曜の夕暮れ。触れるのではないかとも思える濃い香りの冷たく湿った空気が、静まりかえった休日の金融街に漂っていた。

暖房の効いた部屋に入って、コートも脱がずに大きなガラス窓に近づく。眼下には、夜を間近に青く染まったビル街に囲まれて、雪で白く覆われたグラウンドゼロがひろがっていた。

これをなんと表すればよいのだろうか。絶景という言葉を使うのはためらわれたが、いままで見たことのない、不思議と美しいものだった。いろいろな感情がこみ上げてくる光景であることは間違いなかった。

このミレニアムヒルトンホテルは、グラウンドゼロの真向かいに建つ黒いガラス張りの高層ホテルで、9.11の直後はダメージがひどくしばらく休業をしていたところだ。 1泊500ドルとかなりお高いホテルなのだが、新郎新婦が金持ちというわけでもなく、彼らの親が気を利かせたわけでもなくて、この時季に空いている一番安いホテルがここだったのだという。

はるか昔からある有名な格言で「ニューヨークは旅だと高いから、住んでしまった方がいいのさ」というのがある。昨今のマンハッタンの異常なホテル価格からして、いつになくその通りである。

ニューヨークの青

2007年11月23日 金曜日

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足下のセントラルパークの芝生を載せたとなれば、昼寝しながら見上げた空の写真というのも、撮っていないはずはない。

最近は、どこで撮ったのかは本人しか解明不能の写真ばかりが溜まる一方だ。

ずっと、アメリカの空は色が鮮やかな気がしていた。アジアの空は湿気が多いからだろうか、少し白く霞がかかっていることが多い。十代の終わりに住んだカリフォルニアの、太平洋に沈む夕暮れとなれば、この世のものとは思えない赤や紫のグラデーションだったが、やはり湿気が少ないせいなのだろうか。

雲一つ無い晴天の写真となると、もはや解説無しには何やらわからないと思うが、カメラマン本人にとっては、背中に感じる地面を思い出す一枚だ。

写真って、そういうものかもしれないけれども。