MITメディアラボ卒業生カップルからの結婚式招待状
2007年11月5日 月曜日

ニキータとアリースはともにMITメディアラボの出身で、私が知る世界で最もハイテクなカップル。その2人がついに結婚すると招待状がロスから届いた。最近「aeolab」という会社をおこして、ソニーや Frog Designの依頼でプロトタイプを作る仕事で活躍している。
2人が秋葉原で電子パーツを買い出しするのに付き合ったことがあるが、買うICチップを巡って店頭で大口論を繰り広げるという、結婚以外ありえないだろおまえらは!というカップルだ。電子回路のエンジニアや、ソフトプログラマーは無数にいるが、この2人はハード・ソフトを両方作れて、しかもデザイン性も加えてしまうのだから、大企業が放っておくはずもない。ばりばり稼いでいるそうである。
デザイン筋のプロは何をするにも凝り性だが、プロジェクトの合間をぬって手作りした結婚式の招待状は、徹夜でシルク印刷したと言うから「そりゃすげえ!」と誉めちぎった。ところがシルク印刷とは、なんと「プリントゴッコ」 だということが判明。アメリカでも売っているそうだが、多色刷りができる高級機は日本でしか手に入らないので、人から借りて刷ったそうで、嫁が悔しがっているとか。
そんな事情によりニキータ旦那の希望で、結婚祝いは「プリントゴッコPG-11」に決定。嫁が「アメリカで絶対に手に入らない蛍光インクが欲しい!」と叫んでいるそうで、東急ハンズの棚を空っぽにする意気込みで私が買い出しに出かける予定。
クリエイティブ系にプレゼントをあげるときは異常に悩むが、まさかのプリントゴッコに落ち着いた。日本人には年賀状制作機程度の認識しかないが、メディアラボ卒業生がヨダレを流すほどの、日本が世界に誇れる製品が、こんなところにもありました。



阿部譲之 あべよしゆき。木工芸とプロダクトデザインを経て、NYで石岡瑛子に師事。東京を拠点に活動するデザイナー、ジャーナリスト